畑で除草剤混入事件 アスパラガス畑に深刻被害、平年の収穫期に出荷不能 44歳男を逮捕

佐賀県で畑を舞台にした悪質な事件が発覚した。アスパラガスを栽培する畑の肥料タンクに除草剤が混入され、作物が枯れる被害が発生したとして、佐賀県警佐賀南署は44歳の農業の男を偽計業務妨害容疑で逮捕した。
警察によると、事件が起きたのは5月下旬から6月12日にかけて。佐賀市嘉瀬町荻野にある畑で使用されていた肥料散布用タンクに除草剤が入れられ、そのまま事情を知らない40代男性がアスパラガス栽培用のビニールハウスへ散布したとみられている。
被害を受けたのは約1,800平方メートル、9棟のビニールハウスに及ぶ畑だった。散布後、アスパラガスの茎が次々と枯れ始めたことから男性が異変に気付き、専門機関へ成分分析を依頼。その結果、国の基準値を超える除草剤成分が検出されたという。
当時はアスパラガスの収穫シーズンだったが、畑で育てていた作物は安全性が確認できず、市場へ出荷することができなかった。農家にとって大きな経済的損失となったとみられている。
逮捕された男と被害男性の畑は隣り合っており、問題となった肥料タンクは両者が共同で利用していたという。警察は、この共用設備が事件に利用された経緯について詳しく調べている。
今回の事件では、農作物だけでなく畑そのものの管理体制にも関心が集まっている。共同で使用する設備への異物混入は発見が難しく、被害が広範囲に及ぶ恐れがあるためだ。
佐賀南署は、容疑者が除草剤を混入した経緯や動機、被害男性との間に何らかのトラブルがなかったかについて慎重に捜査を進めている。また、同様の被害を防ぐためにも、畑で使用する肥料や農薬、散布設備の管理を徹底するよう農業関係者へ注意を呼びかけている。










