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AMERICAN BASEBALL PRESS 編集部1分で読む

8月の到来とともに、メジャーリーグはレギュラーシーズン後半戦の最も重要な局面を迎えている。今季はトレード期限が例年よりやや遅い米東部時間8月3日(月)午後6時に設定されており、各球団の動きが活発化している。この時期は補強を完了したチームが戦術を再整理し、ポストシーズン進出に向けたラストスパートへと舵を切る重要なタイミングとなる。勝率の変動も激しく、ペナントレースの行方を大きく左右する1か月が幕を開けた。

移籍市場で最も大きな注目を集めているのが、デトロイト・タイガースのエースで過去2度のサイ・ヤング賞を受賞している左腕タリック・スクーバルだ。直前の登板でも好投を見せた同投手は、他球団へ移籍すれば覇権争いの構図を根底から変える存在となり得る。さらに、救援右腕のメイソン・ミラー、安打製造機のルイス・アライズ、右腕フレディ・ペラルタなど実績豊富な有力選手たちの動向も取り沙汰されており、駆け引きが続いている。

両リーグのワイルドカード争いは激戦を極めている。ナショナル・リーグでは勝率5割付近の5球団がわずか1ゲーム差の中にひしめき、先行するアリゾナやフィラデルフィアを追う展開だ。一方のアメリカン・リーグでも、枠を争う4球団が3ゲーム差以内にひしめく。早くも補強に動いたミネソタ・ツインズのような買い手と、直近23試合で16敗を喫して売り手に回るとみられるセントルイス・カージナルスなど、態度が分かれている。

打撃面で最大の注目は、ヒューストン・アストロズのヨルダン・アルバレスが狙う三冠王の偉業だ。アルバレスは金曜日の時点で、打率.321(リーグ首位、2位と18厘差)、35本塁打(同首位、2位と4本差)、80打点(同首位、2位と7打点差)を記録し、3部門すべてでリーグトップに立っている。主砲として好調を維持する彼の打棒は、ア・リーグ西地区およびワイルドカード争いを続けるチームの命運を握っている。

メジャーリーグにおける三冠王の達成は、2012年にタイガースのミゲル・カブレラが記録して以来14年間出ていない。それ以前では1967年にレッドソックスのカール・ヤストレムスキーが達成したのみであり、達成されれば歴史的な快挙となる。昨季は故障に泣かされ不振に陥ったアルバレスだが、今季は見事な復活を果たしており、過酷な夏場を通じて好調を維持できるかに野球ファンの熱い視線が注がれている。

ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平は、左膝の炎症や右二頭筋の問題により登板から遠ざかっており、8月3日のトレード期限時点で最後に登板してから丸1か月が経過する。現在は指名打者としての出場に専念している状態だ。球団側は投手としての復帰に自信を見せているものの、先発陣の層を厚くするためのトレード補強や、10月のポストシーズンを見据えた登板間隔の調整など、投手運用における判断が求められている。

大谷の投手休業は、ナ・リーグMVPレースの行方にも影響を与えている。過去5年で4度、直近3年連続でMVPを受賞している大谷だが、ここ1か月間で驚異的な活躍を見せるシカゴ・カブスのピート・クロウ=アームストロングが猛追を見せている。大谷が打者専任にとどまる期間が長引けば、野手として目覚ましい貢献を続けるライバルとの票割れが生じる可能性もあり、今後の賞レースの展開から目が離せない。

トレード期限直前の移籍劇から、個人の歴史的記録達成、さらには終盤戦に向けた各球団のチーム作りまで、8月はメジャーリーグの魅力が凝縮された月となる。戦力を放出したチームが予想外の連勝街道を走るケースもあれば、補強を結実させて一気に首位へ駆け上がるチームも存在する。ここからの1試合1試合が秋の頂上決戦へ直結するため、全30球団の戦術とグラウンド上のドラマから一瞬たりとも目が離せない。

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